セサミ色々日記

雑談に変更

ポケットの中の世界と日常生活の冒険

 高校生のとき、国語の模試で大江健三郎氏の文章が出てきた。タイトル等はまったくわからないのだけど、馬が走っている様子を描写したもので、非常に印象的な文章だったので、大学に入ったら大江健三郎氏の本を読もう!と思った。『万延元年のフットボール』などとても面白かったけど、私が読んだのは30年以上前なので、どうか詳しいことは聞かないで・・・自分で読んでください。そもそも大江健三郎って誰?というと、1994年ノーベル文学賞を受賞した人です。知っておこう。で、その大江健三郎氏の『日常生活の冒険』というタイトルの小説があります。タイトルを見て、すっごくワクワクして買ったのですが、よくわかならいや、という感想を抱いたことを覚えています。

 今回紹介したい本は『日常生活の冒険』ではなくて、統計の本です。イギリスのEconomistが出版した『Pocket World in Figures 2020』です。2020年の翻訳は出ていませんが、2019年の翻訳は『The Economist世界統計年鑑2019』として出版されています。数学とプログラミングの問題の材料(?)として、統計の本を今色々と読んでいて、それが面白して面白くて。ちょっとした『日常生活の冒険』を味わえる気分です。ただの統計を眺めるだけで、色んなことを考えてしまいます。

 最近、将来なりたいこととか特にない、特に興味を持つものがない、という人が多いのですが、将来のことはともかくとして、統計を読んで気になったこととか調べてみたらどうでしょうか?

 というわけで、しばらくは統計の本を紹介していきます。今回の『Pocket World in Figures 2020』はその1冊目です。

 この本は、①地理と人口、②ビジネスと経済、③政治と社会、④健康と幸福の5つの章において、色々なテーマで世界統計をまとめています。それぞれの章において、面白いなぁと思った一例を挙げますと、

①地理と人口:人口が多い国

・2017年では1位中国、2位インド、3位アメリカ、4位インドネシア、5位ブラジル、11位日本

日本の人口は結構多いですね。で、20年後はどうなると思いますか?予測では

・2020年では1位インド、2位中国、3位アメリカ、4位ナイジェリア、5位インドネシア、15位日本

となります。インド、中国が多いのは知っていましたが、ナイジェリアが伸びてくるのですね。将来ビジネスを考える人は、インド・中国・インドネシアをターゲットにするといいかもしれませんよ!

②ビジネスと経済

これは最後のお楽しみ!

③政治と社会:二酸化炭素排出量:2015年(※これよりも新しいデータは載っていないのです・・・)

1位中国、2位アメリカ、3位インド、4位ロシア、5位日本

①と③から、1人当たりの二酸化炭素排出量を私は計算してみたのですが、

1位アメリカ、2位日本、3位中国、となります。日本ダメですね!皆さん、改善策を考えていきましょう。

④健康と幸福:平均寿命

平均寿命は日本が1位かなと思っていたのですが、違っていて、

1位モナコ89.4才、2位香港84.9才、3位マカオ84.8才、4位日本84.7才、5位スイス84.3才、でした。で、これを男女別にわかると、面白い結果となります。

平均寿命は女性の方が高くて、1位モナコ(なんと93.4才!)、2位が日本と香港で87.9才でした。ちなみに男性の平均寿命は

1位モナコ、2位アイスランド、3位スイス、4位オーストラリア、5位シンガポールで、日本は13位81.4才でした。といっても、80まで生きられれば十分じゃないでしょうか。

最後に、とっておいた②ビジネスと経済で、2018年の物価上昇率です。

2位が南スーダンで183.5%、3位がスーダンで163.3%、4位がイエメンで134.4%、5位がアルゼンチンで134.3%です。

 

ではここで、問題です。2018年において、物価上昇率が1位の国はどこでしょうか?また、上昇率は昨年度と比較して何倍になったでしょうか?

 

これについては、次回に書きます。